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編集にまつわる二つの話

編集にまつわる二つの話を聴いて来ました。

noteから見るメディアの未来

個人向けメディアプラットフォーム「note」から見るメディアの未来 | Peatix

角川書店の本社ビルにて。

加藤貞顕さんは〈ユーザー〉と言わない。〈著者さん、クリエーター〉と言う。この世界観のちがいは大きい。cakesはプロのもので、noteはアマチュアのものだと思っていたけれど、ちがうのだと思った。どちらも〈クリエーター〉のもの。この感覚は新しい。

最近、編集者がよく目につくのは、なぜだろう。もしかしたら、ツールとプラットフォームの浸透した世の中の、人間性の残滓みたいなものなのかもしれない。だれもが表現するからこそ、解釈が重要になっているというか。人間性は作家性ではないか、と思うかもしれないが、作家は、全員が作家なのだから。解釈や人脈といったネットワークの営みが、際立つのかもしれない。

加藤氏は他にも、ランキングはコンテンツにとって良いものではないとか、検索も本質的にランキングだから実装したくないとか、独自のサービス観を語っておられた。印象的だったのが、〈クリエイティブはずっとインターネットにやられていた〉という言葉。〈インターネットに攻め込みたい〉と、仰っていた。この感覚、凄く良く判るんだけど、判るだろうか。もどかしいところ。

20世紀エディトリアル・オデッセイ

「20世紀エディトリアル・オデッセイ」出版記念イベント | VACANT

VACANTの前にスケシンさんがいたので一緒に入りました。残席が少なく赤田さんの目の前に二人で座っちゃった、すみません。

座談会、ぼくらの雑誌をそっとプッシュしていただいたのはさておき、〈Pink Gold〉の話が出てぶっとばされた。ばるぼらさん、只者じゃないね(笑)。脂の乗り切った大原くんを目の前にして〈Pink Gold〉とか口にするから、のけぞっちゃうよ。〈Pink Gold〉って、ぼくらの周りがいちばんめちゃくちゃだった頃に作った、エロ本なんだけど。ぼくも何か書いたかもしれない。(見たくない笑)血気さかんな若者がエロ本作るとか、どこの昭和だよ、ってかんじだけど、本当、めちゃくちゃだった。

みんなに配られた〈21世紀の雑誌〉のハンドアウトが最高。本誌を補完するもの。庄野くん、古屋くん、竹村真奈の雑誌も載っていてぐっと来るものがあった。みんなあれ、手に入れた方がいいよ。PDFで配布すべき。はてなwikiにアップしておくべき。グーグルではリーチできない感動がそこにある。〈free〉という名前の雑誌の検索性が良くない、というコメントとか、漁書家としてのセンスが神がかっている。

こちらの座談会は、若い人もいたけれど、ばるぼらさんと赤田さんの凄さが伝わっただろうか。感じてほしいのは、山崎春美さんの様なめんどくさい大人の話に耳を傾けて、年表を埋めていこうとする、あの姿勢。それに、話しているだけで、自然と机の上に古本が積み上がっていく、あの感覚。あれが、赤田さん。CEのジャケットが似合っていた。

山崎春美さんの佇まいもすばらしかったし、noteの座談でも、橘川幸夫さんという古き良き編集者の話に滋味があった。ああいう雰囲気、紙っぽいかもしれない。

帰りしな、スケシンさんとカフェで一杯やりながら、〈色を音で知覚する男〉の話をした。ロボットと人間性のあいだに心が漂い、ぐらぐらきました。