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反省

日曜日に下北沢B&Bにて、トークと句会をしました。ご来場いただいたみなさま、司会をしてくださった木村綾子さん、ありがとうございました。最高あきこさん、みちまちゃん、やすろうくんとフルもありがとう。阿部さんも。俳句まで作って来てくれた友達も。すてきな会になりました。あれから、ぼく、だいじなことに気がついたので、反省しています。冒頭、大原くんが、四年前に寸くんの部屋へいったら、なんにもない部屋だった、と言った。本棚は空っぽで、耳かきだけが置いてあった、と。玄関の靴の棚に、歳時記が一冊あって、ほかに本は一冊もなかった、と。いきなりその話をされて、笑っちゃったんだけど、あれ、笑いごとじゃないね。本当、おかしかった。ぼくは、あの部屋で、なにもかも削ぎ落として、拒否して、自分だけの世界にして、その内で一冊だけ本を置けるとしたら、なんだろう、と考えていた。それじたい、まちがった考え方だった。そんなことはありえなかった。帰りに田村くんと話していて、思い出したんだけど、あの部屋へ来てくれた人は、大原くんだけじゃなかった。みんな来てくれた。それを思い出した。

アリスも来てくれたし、シンコさんも来てくれたし、江田くんとも台所で話した。みんな辛抱づよく、寸のメンタルをメンテナンスしていた。と書くと笑っちゃうんだけど、おもしろいのと同時にありがたくて、涙がでてくるよ。なんだ、あの生活。広い部屋なのに、本棚も立派なのに、全部空っぽで。なんにもなくて。うけるんですけど。そんな空間に、歳時記だけがあるって、めちゃくちゃスタイリッシュだなって、聞いていて思ったけど、ダメだよあれわ。あの空間で、カーテンから漏れてくる日射しの下で、高浜虚子の話をされたら、そりゃ、大原くんだってトリップするよね。じゃあ、ある意味、あれでよかったのかな。いや、いずれにせよ、もうやめたい。あれじゃいけないんだよ。ぼくは、いまもどこかで、あんな空間にいるんだよ。それもやめよう。小さくしていく。なくなることはないけど、小さくしよう。そういえば、デッサンのオープニングで、よーこさんが真剣な顔で、「いとうくん、大人になった」って言ったのが、じわじわ効いている。

終わり近く、大原くんが、本を作るとき、二人でいっしょに絵と文章を書いたね、と話をふった。ぼくは、ちゃんと受け取れなかったけど、いま思うのは、あの時間だけでいい。あの時間帯だけ、また二人で、なんにもない空間へ入って、本を作りたい。そのほかは、みんなと過ごしたい。大切な人を迎え入れる場所を、自分の中に準備しておきたい。なんの文章だよってかんじだけど、ごめんね。本は、本棚に入れよう。