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子規ぽよ 2〈東京〉

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東京と江戸も變りて君か春

とうきょうとえどもかわりてきみがはる

東京という名前になったよ、めでたいね、という句。東京と江戸がひとつの句にあるのがうれしい。明治時代の好きな人間には、ごほうびといえる。「君か春」は新年の季語で、旧仮名遣いかな。「君が春」と濁って読むんでしょう。これが詠まれたのは、東京が首都になった年よりずっとあと。

東京に世渡りやすき胡瓜哉

とうきょうによわたりやすききゅうりかな

東京でやっていけそうだ、と作者が思っているのかな。二十六才の句。世渡りとか、口にしがちな年代かもしれない。それとも、きゅうりの世渡り(?)を指すんだろうか。東京ではきゅうりがよく売れるとか?どちらでもいいんだろうし、子規から胡瓜へすーっと重心が移っていくのがいいのだろう。きゅーりかな、と。

東京へ夕立遣らん唾して

とうきょうへゆうだちやらんつばきして

「唾」は「つばき」と読んでみました。夕立は、夏の季語。東京の方角へつばを吐いて、東京に夕立を降らしてやろう、というアナーキーな句。東京の言いなりにはならないぞ、みたいな。なんで急にそうなった。東京好きだったし。住んでるし。まあ、そういうときもあるんでしょう。やんちゃな子規。


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illust. Satoshi Murata