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子規ぽよ 4〈いちご〉

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順礼の道はかどらぬいちご哉

じゅんれいのみちはかどらぬいちごかな

四国のお遍路か、近所の山のお寺へ参るのか、巡礼の道端にいちごが生っていて、(ついつまみ食いしちゃうので)なかなか先へ進まない、というかわいいったらありゃしない句でしょうか。いちごは夏の季語だそうです。いまは季節感ないなー。

旅人の岨はひあがるいちご哉

たびびとのそばはいあがるいちごかな

「岨」は「そば」あるいは「そわ」と読んで山の崖など険しい道を指すようです。このマニアックな文字を使った苗字の人に昔、お世話になったので、この句をきっかけに学べてよかった。旅人の行く歩きにくい道に、いちごが成っている。へばりついている。這い上がっている。旅人と苺、という配合はかっこいいね。さすがっす。

ほろほろと谷にこほるゝいちご哉

ほろほろとたににこぼるるいちごかな

「こほるゝ」は「こぼるる」と読むんでしょうね。旧仮名遣い最高。旅人の道になっていたいちごの実が落ちて、ほろほろと斜面をころがっていく、じゃないか。まるで谷間に溢れるように沢山の実がついていた、という情景かな。いちごがころころ転がっていくシーンの方がおもしろいから好き。山あり谷ありってね。いちごでした。


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illust. Satoshi Murata